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POST RÉCENTS : 

古代ガリアにおける飲み物:ワイン、ビール、蜂蜜酒

①ワイン: ブドウの実と水を発酵させて作られた。一時期は専売権を維持しようとしたローマ人によって、ガリアでのワインは禁止されていた。他の飲み物に比べると、ワインはさほどポピュラーではなかった。しかし、ワインに関する考古学的資料は比較的見つけやすい。

例:アンフォラ。ギリシャ人やローマ人がワインを輸出していた。主に宴会で飲まれていた。ガリアではワインを水で割らず、そのまま飲んでいた。これは、水で割って飲むのが主流だったローマ人やギリシャ人にとっては、なかなかショッキングな飲み方だった。ワインは主にアンフォラに入れて保存された。そのアンフォラの保存庫の遺跡がいくつか発見されている。特に白ワインについては保存の面において疑問点が多い。時には、長期保存のために、アンフォラの中に塩や石膏や香りのある香辛料をワインと入れていた。ガリアで作られたワインはガリア人だけでなく、インドの方まで運ばれ飲まれていた。

②ビール : ガリアではCurmaと呼ばれる。はちみつから作られた。ガリアでは古くは紀元前1400年頃から飲まれていたことが、発見されたアンフォラからわかっている。 また、ケルト人からはCervesaと呼ばれる。おもな製造方法はまだ分かっていない。 Numance地方に残された跡から、おそらく中世の製造方法と同じ、もしくは似たような方法が取られていたと思われる。主に北ヨーロッパで飲まれた。水が飲用に適するものでない場合、ビールが水の代わりに飲まれた。ローマ人とギリシャ人はビールを好まなかったのでワインをよく飲んだ。ガリアキサルピーナにあるネクロポリスからはビールの残りと碑文が発見された。大雑把に言うと、ビールは民衆が飲み、ワインは宴会で飲まれた。(貴族とか特権階級の)

ビールの製作を示す遺跡の発見は非常に稀である。麦芽の干場や貯水槽、井戸、かまどなどが製作場にはあったと考えられる。ビールに関する考古学調査はつい最近始まったので、分かっていないことが多い。

③蜂蜜酒(Hydromel) : かなり早い段階からヨーロッパで普及していた。薬用の効果も期待されていた。材料は手に入れるのがそう困難ではないので、民衆から人気があった。ガリアには森林地帯が多く、蜂も多く生息してたと思われる。水と蜂蜜を熱して作られた。 紀元前2世紀から、多くの木が伐採されたので必ずしも、どの地方も森があったとは限らないので注意が必要。

アンフォラ以外にも、ワインやビールは樽に入れて保存され、輸入輸出された。密売もあったらしい。

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